はじめに
Vimのステータスラインに Font Awesomeなどのアイコンフォントを表示したいのですが、一般的なフォントにはアイコンフォントが埋め込まれていないため、表示できません。
フォントに Nerd Fontsが提供しているパッチを当てることで表示できるようになるとのことなので、その方法を紹介します。
注意
フォントはライセンスや利用規約をよく読んだ上で正しく使用しましょう。
よくわからない場合、個人でのみ使用するのがいいと思います。
環境
- OS:macOS Mojave 10.14.3
- Ricty Diminished:4.1.1
- Nerd Fonts:2.0.0
- FontForge:20190801
合成方法
今回はRicty Diminishedにパッチを当てますが、他のフォントでも当てられると思います。
パッチ適用済フォントの確認
代表的なフォントにはすでにパッチが当たったものが用意されているため、もし自分が使いたいフォントがあれば、そこからダウンロードするだけでOKです。
https://github.com/ryanoasis/nerd-fonts#patched-fonts
Ricty Diminished+Nerd Fontsは用意されていないので、 Option 8.を参考に自分でパッチを当てます。
Nerd Fontsリポジトリのクローン
Nerd Fontsのリポジトリをクローンし、関連フォントとパッチをダウンロードします。
$ git clone https://github.com/ryanoasis/nerd-fonts.git
Nerd Fontsのリポジトリは 10GB以上あるため、通信環境によっては非常に時間がかかります。
Ricty Diminishedのダウンロード
以下のページからRicty Diminishedのフォントをダウンロードします。
http://www.rs.tus.ac.jp/yyusa/ricty_diminished.html
FontForgeのインストール
FontForgeとは、OSSのフォント作成ツールです。
Homebrewからインストールします。
$ brew install fontforge
フォントの合成
Nerd Fontsのリポジトリ内にあるfont-patcherを使い、フォントを合成します。
使い方は以下に記載されています。
https://github.com/ryanoasis/nerd-fonts#font-patcher
Ricty Diminishedの各フォントをfont-patcherと同じフォルダにコピーします。
ターミナルでそのフォルダに移動し、以下を実行します。
# fontforge ./font-patcher {パッチを当てるフォントファイル} {オプション}$ fontforge ./font-patcher RictyDiminished-Regular.ttf --windows--complete$ fontforge ./font-patcher RictyDiminished-Bold.ttf --windows--complete$ fontforge ./font-patcher RictyDiminished-Oblique.ttf --windows--complete$ fontforge ./font-patcher RictyDiminished-BoldOblique.ttf --windows--complete
今回適用するオプションの意味は以下の通りです。
オプション | 説明 |
---|---|
--windows | Windowsではフォント名が32文字以上だと使えないらしく、それを除外してWindowsでも使えるようにする |
--complete | 利用可能な全グリフを追加する |
合成したフォントの確認
以下の4ファイルが生成されていたらOKです。
ファイル名 | サイズ |
---|---|
Ricty Diminished Regular Nerd Font Complete Windows Compatible.ttf | 2,548,480 byte |
Ricty Diminished Bold Nerd Font Complete Windows Compatible.ttf | 2,572,752 byte |
Ricty Diminished Oblique Nerd Font Complete Windows Compatible.ttf | 2,659,908 byte |
Ricty Diminished Bold Oblique Nerd Font Complete Windows Compatible.ttf | 2,684,900 byte |
合成したフォントのインストール
Macの場合、 ~/Library/Fonts
フォルダにコピーするだけでOKです。
(おまけ)Vimの設定
MacVimで使用する場合、 .gvimrc
に以下を記述します。
私はサイズを13.5にしていますが、こちらはお好みで設定してください。
if has('mac')set guifont=RictyDiminished\ NF:h13.5 " 半角
set guifontwide=RictyDiminished\ NF:h13.5 " 全角
endif
フォントの合成は成功していると思うので、おそらくVimの設定に問題があると思います。
設定ファイルを晒すので、誰かつよつよVimmerさん見てください…。
https://github.com/uhooi/dotfiles/blob/master/.gvimrc
https://github.com/uhooi/dotfiles/blob/master/.vimrc
https://github.com/uhooi/dotfiles/blob/master/.vim/config/basics.vim
https://github.com/uhooi/dotfiles/blob/master/.vim/config/plugins.vim