はじめに
Vimを使いたい人は、以下に紹介する3つの操作方法を覚えているだけでも、便利に使えると思います。
q
まずは、qa
、記録したい操作
、q
という順にキーを押すことで、自身が行った操作手順を記録し、それをいつでも呼び出せます。
キー | 内容 |
---|---|
qa | 記録開始 |
編集 | なんでもいいので編集する |
q | 記録終了 |
@a | 記録した編集を実行する |
ちなみに、ここで使うa
はレジスタの指定なので、b
、c
なども使えます。
このような操作はマクロ
と呼ばれることがあります。
試しに、一度、やってみるといいでしょう。
手順は非常に単純です。操作はなんでもいいので、
qa
を押した後、編集したい部分を自分なりの操作方法で編集します。ちなみに、移動も記録されますので、繰り返したい場所に移動するまで記録しましょう。
最後に、
4@a
など回数を指定して、マクロを実行します。すると、記録した編集手順が4回実行されることになります。
このようなマクロは、日常的に使っても良いし、難しい編集を繰り返す場合にも使えます。
何度も使いそうな手順は、とにかく記録し、保存しておく癖をつけましょう。
ちなみに、a
の部分を変えると、幾つもの手順を保存しておけます。例えば、qb
で保存を開始したとすると、@b
で使えます。
Vim初心者のかたは、とりあえずこれだけ覚えておけば良いと思うのですが、後、2つくらい便利そうなコマンドがあるので紹介しておきます。
.
.
(ドット)
直前の操作を繰り返すキーです。
*
*
(アスタリスク)
カーソル下の単語を検索するキーです。
さいごに
ということで、Vimを使う人は、以下のキーを覚えておきましょう。
キー | 内容 |
---|---|
q | レジスタ(a-z)を指定し、編集を記録するキー。記録停止はq 、実行は@ +レジスタ |
. | 直前の操作を繰り返すキー |
* | カーソル下の単語を検索するキー |
ちなみに、マクロq
は、レジスタを大文字で指定すると、マクロを元の値(操作)に代入(追加)できます。
レジスタの確認は、:reg a(レジスタ)
で出来ます。
この場合、操作の追加は、qA
になりますね。
100@a
とすると、マクロの実行回数(この場合は100回)も指定できるので、便利です。
Vimは、いろいろな操作に回数を指定できるので、覚えておいて損はないかと思います。
キー | 内容 |
---|---|
100yy | 100行をコピーする |
100p | 100回貼り付けを行う |
100dd | 100行削除 |
補足
Vimは、以下の様な操作が脚光を浴びがちですが、ドットやマクロも便利ですよ。
キー | 内容 |
---|---|
de | 単語の最後まで削除 |
daw | 単語を削除 |
dib | 括弧内を削除 |
dap | かたまりを削除 |
dvip | かたまりを最初の行以外削除 |
ちなみに、d
の部分は、削除(Delete)を意味します。この部分を入れ替えることで、ヤンクy
、置換c
などにも使えます。
そして、このような操作の場合、a
は「外側も含め」を意味し、i
は「内側だけ」を意味することが多いです。
最後の行は、その対象を現す場合が多いです。例えば、w
単語の意味。
つまり、それぞれのアルファベットが意味するところを覚えておくと、実践で使えるようになります。
yaW -> 単語(W)を外側も含め(a)、ヤンク(y)する
diw -> 単語(w)を内側だけ(i)、デリート(d)する